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ピュア原人 No.7「モロコシ国を救う!! その3」

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アンコウくんの助けで、八蛇鼻沖 海底洞窟の妖怪クサーラの住処に侵入した光男とカルロス!!
空にいたアンナちゃんが海の異変に気づき、八蛇鼻に帰ってきたクサーラを発見する事が出来たので、光男とカルロスは間一髪 洞窟から抜け出す事が出来た!!

光男達はカルロスの家に戻りクサーラ退治の作戦を練ることにした。
アンナちゃんはクサーラの大きな姿を見ているので「正直言って、まともに戦うのは無謀よ。 奇襲しかないわ!!」と助言した。
光男とカルロスは、クサーラの寝入りばなを奇襲する事にした!!
今夜はよく休む事にして、クサーラが眠っているであろう明日の夜、作戦決行だ!!
月は少し欠けだしているがまだまだ明るい。海中にも少し光が差し込むかもしれない。
みんな疲れていたので、やがてぐっすり眠りについた。

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翌日、光男とカルロスそしてアンナは、日が暮れるのを待って海に出た。
きのうあれだけ明るく綺麗だった月は、今夜は厚い雲で覆われている。 
不気味だ。 

八蛇鼻が近づいてくると、何も見えない暗闇の海が広がっていて、波と風の音だけの世界だ。
と その時、暗くて良く見えないが何かが目の前を勢いよく横切った!!  かと思うと今度はチャポンと海に入る音がした!!    あの音はトビウオくんだー!!    
「光男~!! 君たちが来るのを待ってたんだ!!  アンコウくんから聞いたよ、クサーラ退治するらしいじゃないか!!    でもそんな肺呼吸じゃ勝てないよ!!  僕がエラ呼吸を教えてあげる!!」
「えっ?  エラ呼吸ってすぐ出来るようになるのかい???」
「大丈夫、なるさ!!  海に入る前に目をつむり5回深呼吸をするのさ!!  ただの深呼吸じゃダメだよ、肺が 張り裂けるほどの大きな深呼吸を5回だ!!   それだけでエラ呼吸になれるのさ!!    でも君たちが本当にピュアな心を持っていればだけどね。 ま~とにがく騙されたと思ってやってみな!!」
「わかった、やってみるよ!! 有り難うトビウオくん!!  エラ呼吸サイコー!!だね。」
「そうさ、エラ呼吸サイコーさ!!  光男、カルロスくん、ご武運を!! じゃあまた会おう!!」
トビウオ くんは、チャポンと海に戻って行った。
2人は早速 肺がはちきれそうなぐらいの深呼吸の練習をした!!

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八蛇鼻に着いた!!   不気味さが半端ない。
「ここに潜るのかぁ~(^^;)」
真っ暗な水中は上下も左右もわからなくなりパニックに陥ってしまう。 光男とカルロスは逃げ出したいくらい不安だったが、お互い負けず嫌いなので、自分からはもうやめようか?とは絶対言わない(困ったもんだ(笑))
するとアンナちゃんが「この石を持って潜るのよ、石が行こうとする方が海底よ。そこまで行くときっとアンコウくんに会えるわ!!」
とあらかじめ用意しておいた石を2人に渡した。

「アンナちゃん、有り難う。よ~し、じゃ~潜るとするか!!」
2人はトビウオくん直伝、肺が張り裂けるほどゆっくり5回深呼吸をした!!  あとはピュアであるかどうかだけだ(^0^;)
カルロスは片手に鍬 片手に石、そして脚にロープをくくった。光男はタナロアのオールと石を持った!!  そして2人は海に飛び込んだ!!
真っ暗で方向感覚がつかめないが、石が沈む方にひたすら潜る!!
怖いけど、どんどん潜る!!
やめたいけど、負けず嫌いの2人は相手がやめるまで、決して戻ろうとは言わない(^0^;)

すると下の方にかすかに何か光る物が見えた!!
2人はすぐにアンコウくんだとわかった!!
2人が来るのをずっと待っていたのだ。
「お~い、アンコウくん~( ^o^)ノ   さっきトビウオくんに会ったよ!!」
「 光男~、カルロス~、持ってたよ、 きっと近いうちに来ると思ってたんだ!!     トビウオくんにはエラ呼吸を伝授するように頼んでおいたのさ!!   クサーラは洞窟の中に居るよ!!」
「有り難うアンコウくん!!   僕たちはクサーラの寝入りばなを奇襲する事にしたんだ!!」
「良い考えだ、クサーラは今頃はいつも寝ている時間だよ!!」
「よし、見つからないように洞窟に侵入だ、アンコウくん、気付かれないように灯りは暗いめで頼むよ!!」
「わかった、一番暗くしたよ、じゃ~行こう!!」
光男とカルロスは、アンコウくんにぼんやり照らされた洞窟の奥へ進んだ!!

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クサーラの住処に到着すると何やらうめき声が聞こえる。岩陰から覗いてみるとクサーラは
「う~腹が痛い、きのうの生命の実があたったのか~、う~痛い(><@)」と腹を押さえて寝ているではないか!!
何と、クサーラはカルロスのハナ○ソにあたって腹の具合が悪くなったのだ!!
光男は「カルロス、君のハナ○ソはすごいな~」と感心した。
カルロスも「いや~オラのハナ○ソそんな力があったのか、すげーな」とカルロスも驚いた。

とか何とか言っているとカルロスの脚が何かに引っ張られた!! ロープをくくりつけているのと反対の脚だ!!
「光男、何かに引っ張られてる(゚o゚;)」
カルロスがそう言った瞬間、引きは強くなりカルロスはクサーラの方に引っ張られていくではないか!!
「わ~っ、しまった、捕まった!!」
クサーラは2人の侵入に気づき、タコのような足を伸ばし2人を狙っていたのだ!!
カルロスはみるみるうちにタコの足にグルグル巻きにされてしまった!!
カルロス大ピンチだ!!

「人間か、こんな時間にどこから来やがった」

カルロスが「お前のお陰でモロコシ国はメチャクチャだー!! 海は砂漠のようになって魚も住めなくなった」と文句を言うと「バカな事を言うな!!  オレ様の悪事以外に、人間が関わった海も砂漠のようになるではないか!!  考えようによっては、人間の船を襲う事は砂漠化を遅らせている事にはならないか?!」
「とにかく今日のオレ様は腹の虫の居所が悪いんだ!! お前を食ってやる!!」
とクサーラ!!
カルロスはどんどんクサーラの口にひっぱられていく(゚o゚;)
カルロス、危機一髪(゚o゚;)(゚o゚;)(゚o゚;)ノ
カルロスの運命やいかに(゚o゚;)(゚o゚;)(゚o゚;)ノ

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次回、光男はカルロスを助ける事が出来るのか?!   モロコシ国はどうなる?!
続きは、ピュア原人 Vol.8「モロコシ国を救う その4」で!!






# by BoyoyonAcademy | 2019-08-21 20:00

ピュア原人 No.6 「モロコシ国を救う!! その2」

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モロコシ国で 光男とアンナちゃんは、元気なおじさんカルロスと出会い意気投合!!
その夜はカルロスの家に泊まり、一杯やりながらカルロスとこれまでの旅の話で盛り上がった。


翌日は、モロコシ国の海がどうなっているのか潜ってみる事にした。
カルロスが言うには、漁村から沿岸ぞいに西へ少し行くと八蛇鼻と言う岬があり、その沖にはこの海域で一番深い海溝がある。そして最近その辺りで船の事故がよく起こるそうだ。
光男とカルロスは、その八蛇鼻の沖へ船を進めた。
海は静かだが周りの雰囲気は重い。

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光男はタナロアのオールを護身用に持って、カルロスは迷子にならないように船と脚をロープでつないで海に入った!!
アンナは空から2人と船を見守る!!

生き物の気配が全くない海が深く続いている。
光男もカルロスも、怖いし冷たいし浮上したいのだが、どうやら2人とも負けず嫌いのようで、不安なのをお互い悟られたくないからドンドン潜って行く。
すると何やら底の方から灯りが見えるではないか!!
2人はそこに近づいて行った!!

ん!?  魚のようだ!!
頭から電球のような光が点いたり消えたりしている。
チョウチンアンコウくんだ!!



カルロスが話しかけた!!
「アンコウくん、君はこの辺りで唯一の生き物だね~」
「そうなんだ、僕は自然エネルギーで生きている!!  サスティナブルさ!!  他の仲間たちは、クサーラが嫌で逃げ出しちゃった!!」
「やっぱり生き物が居ないのはクサーラのせいなんだね。」
「そうなんだ、奴は魚も貝も食べ放題、そしてゴミも出し放題、人間の船にも悪さをするとんでもない奴なんだ!!   海の神様なんて大嘘さ!! 奴は妖怪なんだよ!!」
「やっぱりそうなんだ!!」
今度は光男がアンコウくんに話しかけた。
「僕達はクサーラを退治しにやって来たんだ。 君はクサーラの居場所を知っているのかい?!」
「知ってるよ。そこに洞窟があるだろ、あの奥がクサーラの住処なんだ!!  行くなら一緒に行ってやるよ!!  アイツをやっつけて元の美しい海を取り戻したいんだ!!」


(綺麗な海でのアンコウくんの図)
「僕は自然エネルギーで生きてます」と言うてます!!
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と言うわけで、光男とカルロスはアンコウくんに洞窟を照らしてもらい洞内に入って行った!!
するとどうだ!!  奥は金銀財宝で飾られた御殿になっているではないかヽ(゚o゚;)丿
するとアンコウくんがある物を見つけた!!
テーブルの上を照らしながら言った。
「こっ、この小さな壺は!!」
「昔々、この海の神が小さな壺に生命の実を入れて毎日一個食べていた!! という言い伝えがある。おそらくこの壺がそれに違いない!!」

カルロスがその小さな壺の蓋をとると、何やら黒い実が幾つか入っているではないか!!
皆で小壺の中をのぞき込んでいたその頃、海上ではアンナちゃんが海の異変に気づいた!!
海の中に見た事もないような大きな黒い生き物が動いているではないか!!
あんな気持ち悪い生き物はクサーラかもしれない!!
アンナちゃんは その事を2人に知らせるために、カルロスの脚につながるロープを口に咥え必死で引っ張った!!
黒い生き物はだんだん海底に消えていく!!
アンナちゃんは胸の筋肉がカチカチになるまで羽を動かしロープを引いた。
するとその合図に気がついたカルロスは「ただ事ではない!!」  光男と浮上する事にした!!
「光男、スマンちょっと待ってくれ!!」
カルロスは、生命の実と同じ大きさのハナ◯ソを丸めて、壺の中に入れて蓋をした!!
光男は笑いが止まらない。苦しい~早くあがるぞ!!
「アンコウくん、有り難う、またね!!」
アンコウくんもチカチカと頭の電球を光らせてまたねの合図を送った。

2人が洞窟から出て間もなしに、洞窟に黒い生き物が入って来た。
「あ~今日も疲れた。このクサーラ様に刃向かう物は誰でも容赦はしない~。今日の船はすぐ沈めてやったわ~フハハハ~」

(クサーラのイメージ図、使用許可はとってない(汗))
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「う~ん、本当に疲れた。今日も生命の実を食って休むとするか。」
クサーラは小壺の蓋を開け、有り得ない確率でカルロスのハナ◯ソを掴んで口に入れた。
「今日の実はちょっと変わった味がするが何やら旨い!!」
と言って眠りについた。 アホだ・・・。

光男とカルロスはアンナちゃんのお陰で無事船に戻って、一旦家に帰ることにした。

次回は、いよいよクサーラと対決!!
光男とカルロス、そしてアンナとアンコウくん、皆の力でモロコシ国に平和を取り戻す事が出来るのか!!
乞うご期待!!



next 個展

BonVoyage
岡山市中区倉田357
10:00~16:30
tel  086-277-2201
美味しいカレーのお店に
ギャラリーが併設されてます!!
カレー食べた後でゆっくり見てチョ(^^)v






# by BoyoyonAcademy | 2019-07-25 08:01

ピュア原人 No.5 「モロコシ国を救う!! その1」

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パヨーロへ向けて再び大海原に漕ぎ出した光男とアンナ!!
ハッセ岬を出てどれくらい経っただろう、水平線しか見えない日が続く。 
アンナちゃんはかなり高い所を飛び陸地を探すが、それらしきものは全く見当たらない。
光男は西へ西へと必死でタナロアのオールを漕ぐ!!

そんな時、少し前を何かがビューンと横切った。
水面ギリギリを滑空していく!!
なんだあれは?  眺めていると、チャポンと水中に入った・・・かと思えばまた水面ギリギリを滑空する!!
トビウオだー!! 
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するとトビウオもこちらに気づき何か話しかけてくるではないか!!
「ぼく、エラ呼吸!!  キミは?!」
真面目な光男は思わず「俺は肺呼吸!!」と答えた!!
トビウオは「ハハハ~じゃあ水中には長くいられないね、エラ呼吸サイコー!!」と言って水の中に消えた!!
光男は「あっ、ちょっと、君はこの辺りの海の事を良く知っているんだろ?!
一番近くの陸地はどこか教えてよ~」と水中に向かって叫んだ!!
するとまたトビウオは、水面に飛び出してきて「少し北寄りに航路をとって白潮海流にのるのさ。そしたら一昼夜でモロコシ国に着くよ!!」  と教えてくれた。

光男はトビウオくんに礼を言って少し北寄りに進むことにした!!
「アンナ!! 先に行ってモロコシ国があるか見てきてくれ!!」
「まかせて~、必ず見つけてくるわ!!」
光男はフル回転でタナロアのオールを漕いだ!!


トビウオクン 「エラ呼吸サイコー!!」の図
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日没から間もなくしてアンナが戻ってきた!!
「光男、トビウオくんの言うとおりこの先にモロコシ国らしき陸地が見えたわ!!  あすの昼には到着できるわ!!」 
よーし、もうちょっとの辛抱だ、がんばるぞ!!

今夜は月が明るく海を照らす。
夜は涼しくて航行しやすい!!
月と星のお陰で進路もかなり正確にわかる。

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タナロアのオールは月の光と相性が良いのか、ひと漕ぎで300mぐらい進むように感じる。そんなキャラメルがあったやろ?!

夜が明け太陽が昇ると、かすかに陸地らしいのが見えてきた!!
アンナちゃんが言った「光男、あれがモロコシ国よ!!  すごく早かったわ!!  あと一時間程で到着できそうね!!」

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モロコシ国に到着!!  船を小さな港に停めた。
しかし、そこには何故か人影がなくて、とても寂しい雰囲気だ。 なんだこの国は???
漁村をかなり歩き回ったが誰にも会えなかった。
少し内陸にも村が見えるとアンナちゃんが言うので、そこに行くことにした。
途中、道の両脇にはトウモロコシ畑が続く。
ん??? トウモロコシの茂みの中から振り上げられた鍬が見えた!!
光男は声をかけてみた。
「 こんにちは~!!」
「何だね~?」と声のするほうに、トウモロコシをかき分けて進んでみると。

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やたらと鍬を振り回す農夫がいた。
「何だおめーは?  素っ裸で(笑)   どっから来た?!」
「理想の世界を求めて旅をしているピュア原人、村上光男といいます!!  こちらはカモメのアンナです!!  漁村から歩いて来たのですが誰にも会えなくて・・・。」
「お~、漁村から来たのか~。あの漁村はな~、みんな家に閉じこもってるんだ。暗い話しかなくてな~」
「暗い話?  どうかしたのですか???」
「うん、一年ほど前にクサーラという海の神が現れてな、この月の満月の夜に村の娘と結婚したいと言うのだが、その海の神が現れてからと言うもの 魚は一つも穫れなくなるわ船が遭難したり転覆したりで漁村にはろくな事が起こらないんだ~。 モロコシ国は漁業とトウモロコシの国なのに、漁業がガタガタになってしまって、国も傾いてしまった。」
「それは困りましたね~、で、結婚を申し込まれた娘はどうしているのです か?」
「娘は、いくら海の神とは言えクサーラとは結婚したくないと毎日泣いているそうじゃ~(涙)」

「オラは農夫だけど海が好きでな~昔はあの漁村へよく磯遊びに行ったんだ~。 あの頃の海はキラキラしていてな、海の中が森のようにイロイロな珊瑚や海藻で覆われて、魚や貝がたくさん居たもんだ。」
「それがクサーラが来てから海の中は砂漠のようになってしまった。 クサーラが本当の海の神なら何でそんな事になってしまうのか??? オラには全く理解できないよ。  海で生きてきた漁村の連中は、海の神には逆らえない。クサーラの言う事を受け入れるしかないんじゃ。」
「そうなんですね~、わかりました。 僕が一度海に潜って様子を見てきますよ!!」
「おめ~マジか?!  よしオラも一緒に行くよ!!  昔、よくこの辺りの海に潜って遊んだ事があるから、だいたいの地形ばわかるからな!!」
「それは心強い!! ところでおじさん名前は?」
「俺か!? 俺はカルロス、カルロス モンタナだ!!   おまえ今夜はウチへ泊まってけ、一杯やろう!!」
「それは有り難い、宜しくカルロス!!」

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カルロスと仲良くなった光男とアンナ。
海の神クサーラはいったい何者なのか?!
次回、光男とカルロスは、モロコシ国を救えるのか?!   乞うご期待!!





# by BoyoyonAcademy | 2019-07-16 07:44

ピュア原人 No.4「新たなる旅立ち!!」

ピュア原人 村上光男、ハッセ岬でイリーエとコウユに会い、理想の世界やサーキュラーエコノミーの話を聞いた。そしてイリーエは「もっとイロイロ知りたければパヨーロへ行け!!」と。
パヨーロには何があるのか?!  知りたい!!ピュア原人 村上光男、パヨーロ に向け新たな旅を決意する!!

浜辺まで戻った光男は、カモメの水先案内役 水先アンナと合流!! 
「アンナ、元気だったか?!」
「当たり前よ、いつでも出発出来るわよ~!!」
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光男は、出発前に女神ヤアにお礼を言う為に、もう一度オールを海に流す事にした。
オールは見る見る沖に流されて見えなくなってしまった。
ヤアは姿を見せてくれるだろうか?



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すると何と!! 沖に虹がかかり何やら声がするではないか!!
「あなたが流したオールは金のオール? 銀のオール? 木のオール?」   あの声はヤアだ!!
光男は本当は金のオールが欲しかったが、正直に答えた。
「私が流したのは木のオールです!! あなたのお陰でイリーエとコウユに会う事が出来ました。お礼が言いたくてオールを流したのです!!」

ヤアは言った。「あなたは正直者で、そして感謝の気持ちを忘れないピュア原人ですね。」
「パヨーロへ行くのですね。ではこのタナロアのオールを持って行きなさい!!」
「タナロアのオール?!」
ヤアは光男に木のオールを渡した。よく見ると、そのオールには青い石が埋め込まれているではないか!!
「アナタのオールに青い洞窟から取れる青い石を埋め込んでタナロアのオールにしました。きっとこれからの旅の災いを祓ってくれるでしょう!!」 「ほな道中 気をつけて!!」
それだけ言うと、虹もヤアの姿も見えなくなってしまった。
(※タナロア→ポリネシア神話で最も重要な神らしい)

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「災いを祓うタナロアのオール!!
ヤア、有り難うございますm(__)m」
何やら元気が出てきたぞ!! 
よーし、いくぞ!!  さあ出発だ!!
「アンナちゃん、パヨーロはどちらの方向だ?」
「西よ!! 太陽が傾く方向に進むのよ!!」
光男は、もう一度イリーエ・コウユそして女神ヤアに感謝して、パヨーロに向け大海原に漕ぎ出した!!

ギラギラと照りつける太陽!!
水面からも太陽光線が反射して光男を照らす!!   灼熱!!

灼熱~望むところや~俺の体はソーラーパネル、まっとけパヨーロ~♪♪♪   
タナロアのオールで漕ぐと、今までより早く進む気がする!!

光男とアンナちゃんは「この先何があっても諦めない!!」と決意を新たにパヨーロを目指すのであった!!

次回ピュア原人 Vol.5 は、カルロスくん登場!!
カルロスくんの住む国を守るため、光男が大活躍!!
なるべく早く書き上げます!!
乞うご期待(^^)v

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# by BoyoyonAcademy | 2019-06-27 23:00

ピュア原人 No.3 「豊かなる民の話」

川を下り、海を渡り、賢者イリーエに「サーキュラーエコノミー」とは何かを聞く為 ハッセ岬にやってきた  ピュア原人 村上光男 と 水先案内役 の 水先アンナ。
光男は、アンナと浜で一旦別れてハッセ岬に上陸!!
女神ヤアの虹に導かれて、なだらかな山道を行きそして森に入る。
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ハッセの森は、樹齢何百年か!?と言うような巨木から 伸び盛りの若々しい木まで見られ、自然の循環を感じる事の出来る明るくて優しい印象の森だ。
その森を抜け少し視界が広がると、遠くに一件虹の掛かる家が見えてきた!!
イリーエの家に違いない!! 少し早足になる!!

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家の周りには多種多様な花や雑草が茂っている。一見 放ったらかしのように見えるが、何やらその草の茂みに負けず、芋や野菜が元気に育っている。
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キツツキの形をした呼び出しの板をコンコンと叩くと中から「ハーイ」と声がした。
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「スミマセーン、村上光男と言います!!」
「イリーエさんのお宅はこちらですか?」

「ハーイ、どちら様ですか?」と玄関が開いた。

ん?! わっ、若い・・・。
賢者と言うから、ヒゲをはやした仙人みたいな人に「お前は何しに来た?」とチョイ無愛想気味に出迎えられる事を想定していた光男は、若くて物腰の低くい好青年のイリーエに少し拍子抜けした。
「イ、イ、イリーエさんに、これからの世界の事、そしてサーキュラーエコノミーの事を教えて頂くため、東の国から海を超えてやって来ました!!」
「なるほど・・・わかりました、中へどうぞ」

居間に通され「ま~お座り下さい」 と藁で編んだ座布団のような敷物を勧められた。
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イリーエも藁の座布団を持ってきて、あぐらをかいてそこに座った。光男も真似をして藁座布団にあぐらをかいて座った。
イリーエはとても澄んだ目をして穏やかな表情をしている。
光男は、ようやくホッとして自分のベースを取り戻し、とにかく何か話を切り出さねばと思ったがその時、奥からコウユと言うイリーエのパートナーが現れお茶を持って来てくれた。「どうぞ、自家製紅茶です!!」
ま~ここは一旦お茶でも頂いて心を落ち着かせ、話はそれからにするか!!

「しかしなんだこのお茶は?色が薄い。」 
「こんなのでちゃんとお茶の味がするのか???」
ま~せっかくなので期待もせず一口のんでみると、なんだなんだ~(゚o゚;)この清涼感は・・・美味い!!
「おっ、おいしいですね!!」
今まで飲んだ紅茶とは全く違う爽やかで優しい味だ。
苦味・渋みがほとんど無く、しかし旨味はしっかりしている。そして口から喉にかけて何の抵抗もなく、その後スーッと体に入っていくではないか!!    とにかく優しい!!
コウユが口を開いた。
「裏山で自生している茶の木から作った紅茶です!!」
何やら興味が湧き話を聞き進めると、新芽がでる季節に、一芯二葉と言って芽吹いたばかりのフレッシュな新芽を手摘みし、それを揉んで発酵させる。そのあと時期を見計らって加熱し発酵を止め、それから半年ほど熟成させたと言うではないか。 三回ほど聞いてようやく頭に入った。 ま~何やらエライ手間がかかっている。
しかし美味い!!   
本来、お茶とはこういう味だったのかもしれない。
大量生産のお茶となると機械で茶摘みをするので、新芽でない葉も茎も多少刈り込む事になる。 このフレッシュな爽やかさは、芽吹いて間もなしの柔らかい新芽を一枚一枚丁寧に手摘みしないと出来ない味なのかもしれない。

続いてイリーエが話し出した。
「光男さんは、これからの世界の事、サーキュラーエコノミーの事を聞くためにハッセに来られたようですが、私はこれからの世界の事はあまり悲観はしていません。自然と共存しょうと考える人達が増えていると感じるからです。そして私達が理想とする生活を追求していると、たまたまサーキュラーエコノミーの要素があったのです。」
光男はイリーエの言う事がまだ良くわからない。
イリーエは続けた。
「私達は周りにある自然から得たもの、またそれを工夫して加工したもの、そういう物に囲まれて暮らしています。」
「田や畑からは食べる物を得ることが出来る、そしてその副産物の藁なども加工すればイロイロな生活道具を作ることができる」
「近ごろ厄介者の竹藪も、藪の中に自生する茶の木も、今では誰も目もくれないですが、工夫すればちゃ~んと活用できます」
「ウチの燃料はほとんど竹でまかなっているんですよ。」
「自然から得た物を工夫して、無駄なくより良く生活に役立てることは楽しいですよ~」
「とにかくハッセの山・川・海の自然からは、たくさんの恵みを得ることが出来ます。必要な物は全て周りにある、それは本当に豊かなことです」

「あなたが言うサーキュラーエコノミーは、僕らの生活の中のほんの一部、放置された物・資源を活用する!!   と言う事にあたります。   あなたがもしサーキュラーエコノミーの事をもっと詳しく知りたいのならパヨーロという西の文化圏に行きなさい」
「パヨーロには、ダレモオランダ国やドコノドイツヤ国と言ったサーキュラーエコノミー最先端の国があるそうです」
「私がお役に立てるのはここまでです。  行きなさい、パヨーロへ!! 」

はるばる海を越えてここまで来てやっと会えた賢者イリーエ!!
もともと人間はイリーエとコウユのように、身近な周りの自然から得たもので生活をしていたのだ。彼らは本当に豊かで、そしてゆったりとした時間の中で生活を送っている。物を得るために必死になってお金を稼ぐ昔の自分とは全く違う。
光男は、無駄のない そして無理のない 自然と人間の共存を初めて見たと思った。

イリーエから「サーキュラーエコノミー」についてのヒントをもらった光男。
誰も目もくれなかった竹薮。竹を燃料にし、竹薮の中に自生する茶の木から目も飛び出すような美味しいお茶を作る。誰も気にもとめない放置された物(資源)を工夫して活用する!! 
これもサーキュラーエコノミーだそうだ。
う~ん、解ったような解らんような・・・。

光男はパヨーロへ行ってサーキュラーエコノミーの事をもっと知りたいと思った。 パヨーロは天竺よりも更に西の文化圏。はるか彼方だ!!
光男は最後にコウユにお茶をもう一杯煎れてもらい旅立つ事にした。 
ま~この美味しいお茶が、その辺りの茶の葉を摘んで自分達で作った物だとは何と豊かな事か・・・。
光男は感動冷めやらぬままイリーエの家を後にした!!

次回、光男はアンナと合流しパヨーロを目指す!!
光男の果てしない旅は続く。




ピュア原人    Vol.1  「海へ!!」





# by BoyoyonAcademy | 2019-05-01 00:01